青果小売り部門の建物と、酒販部門店舗前の鉄骨モニュメントがきれいさっぱり無くなりました。
モニュメントを外した酒屋の正面壁面は27年分の汚れが露になりましたが、スッキリと見晴らしが良くなってこれはこれで良いかもと思っています。いつの日か小さな酒屋に小さな看板があがるかも...です。
さて、さて、
11月は『しぼりたて新酒』の発売が始まります。早い品は11/11からとなっておりますので、順にUPしていきたいと思います。
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【酒の失敗談・目くそか、鼻くそか、】
まさに出来立てほやほやの失敗談。これは、昨日の出来事です。
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10月30日(木)
何でもない平日の夕方、手取川醸造元・吉田酒造店の山本顧問杜氏と姉と私の3人で宴(うたげ)を楽しみました。
山本杜氏と個人的に飲みに行くのはこれが5回目くらいかと思います。お酒の業界に於いて杜氏と言えばこちらから一方的に観ているだけの憧れの俳優さんのような存在だと私は思っています。こんなオババ二人と飲みたいなどと言って下さる奇特で気さくで温かい性格の杜氏さんが大好きです。
「今日はこれ飲まんかね」
今日のためにと持ってこられたお酒は秘蔵大吟醸の20年物。飴色に輝くその酒は、べっ甲飴のように甘くスーッと静かに消えゆくような優しい味わいでした。お酒を造っておられる杜氏さんですが、実のところ日本酒よりもビールがお好きです。秘蔵酒をオババ二人のコップに注いで、自身は生ビールを豪快に飲んでおられます。結局四合瓶1本では足らず、『大吟醸あらばしり』を追加でお願いして更に盛り上がっておりました。その時、私の携帯が鳴ったのです。表示を見ると娘からです。ウチの娘、私と違って人の迷惑になるような行動はしない人で、山本杜氏と飲んでいることを知っていて電話してくることが絶対娘らしくないと感じたからこそ、その電話に出ました。
「宴もたけなわの時にゴメンなさいやけど、どうしても聞いて欲しい話があるから宴会が終わるころお迎えに行くわ。杜氏さんの事も送るから。」
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そして一夜明けた今朝です。娘に聞かれました。
「昨日話した内容は覚えているのか。何でもいいから覚えていることがあるなら言ってみて。」
そう言われ、言葉を失いました。ゴメン、忘れた。
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ですが、上には上がいるものです。
出勤した私を見るなり姉が自分に起きた不思議を次々と投げかけてきました。
・お金を払った記憶が無い (払ってたよ~、払ってないのは私)
・私はどうやって家へ戻ったのか (娘が杜氏さんもあなたも車で送ったんだよ)
・いただいた酒はどこへいったのか (エレベーターの中に放置されてたよ)
・枕元に見覚えのないお茶が転がっていた (おしっこ垂れるって私が騒いでコンビニ入ったときに買ったやつね、それ)
これっぽっちも記憶が無いという姉、すごくまともそうに見えてたけどサブ人格出てたかぁ。なかなかあなたのサブ人格優秀よ。
さて、さて、どちらが目くそか、鼻くそか、老いて益々危うい目くそ鼻くそ姉妹、何事もなかったかのように今日もここ柿市で働いております。
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我々2人の会話を聞いていた『噛みつき亀』の異名を持つ我が母が吠えています。
「こんなダラな人らともう二度と一緒に飲みたくないって杜氏さん言うわ」
ありがとね、優しいお言葉を((笑))