石川県が大切に大切に育て上げた『ルビーロマン』は 大粒で美しく果汁あふれるブドウのお姫様です。
今年も『ルビーロマン』の季節がやってきました。11年の歳月をかけて石川県が作り上げた新品種のブドウです。初めて出荷された年の初セリで一房10万円の値をつけ日本中を驚かせました。さて、今年はいったいいくらの値が付いたのでしょうか?
『ルビーロマン』は地元農家の「赤くて大粒のブドウが欲しい。」という要請を受け、石川県農業総合研究センターで11年の歳月をかけて作られました。もともとは『藤稔(ふじみのり)』という黒色の大粒品種から作られた、美しい赤色の大粒品種(一粒20g程度)で『巨峰』の二倍ほどの大きさです。大きな特徴は
1:日本では少数派の赤色の大粒品種である
2:皮がむきやすい
3:糖度が高く、酸味が少ない(糖度はおよそ20°、巨峰より甘く、酸味は少ない)
4:果汁がとても多い
と言うところでしょうか。私も食べてみましたが、美しさよりジューシーさにびっくりしました。上手に皮をむいて汁をこぼさないように細心の注意を払ったのですが、滴る果汁になすすべもないという感じです。妹はその上品な香りに驚いたと言っていました。
『ルビーロマン』を見ていただければお分かりになるものと思いますが、このブドウは大変美しい外観を持っております。色は深みのある赤色で、果肉の色は白から淡緑色。粒の大きさと色の美しさが見る人を驚かせます。
味は甘くてジューシー。しかも、くどい甘さではなくあくまでさわやかです。皮をむくとき爪に色素が沈着する心配はありませんが、豊富な果汁があふれ出てきますので、お手拭が必要です。
さて、この『ルビーロマン』ですが、糖度、色、一粒の重さで厳しい基準が設けられており、規格を外れたものは販売できないことになっております。ちなみにその基準ですが
1:糖度 18度以上のもの
2:色 カラーチャート3番から4番までのもの>
3:粒重 概ね20g以上(粒径 31mm以上)
一房の重さはおおむね600~650g程度です。初年度は500gを切る房は出荷されないことになっておりました。
ところが優良品種なればこそ、規格外のものを惜しむ声も多く聞かれました。そんなわけで、今後はやや小振りの房も出荷されることになったようです。
●ひと房500gから700gのものは化粧箱小、
●700g以上の房は化粧箱大に入れます。
●ひと房500gを切るもので、上記の1、2、3の基準を満たすものは箱ではなく専用のトレーで販売されます。
「ルビーロマン倶楽部」
ルビーロマン倶楽部とはルビーロマンを全国に通じるブドウに育てるため、石川県内の生産者と石川県、JAグループ石川が一致団結したネットワークです。
「ルビーロマンサポーター」
ルビーロマンサポーターはルビーロマンの県民応援団です。ルビーロマン・ロマンというサポートソングも作られ、ルビーロマンズというバンドがルビーロマンを46回連呼する曲がCDに入っているそうです。石川県気合入っています。