山菜の代表格「わらび」古来より愛される春の味覚です
わらびは、日当たりの良い山や野に自生するシダ類の一種です。春、くるりと巻いたこぶしのような若芽が土の下から萌え出し、くせの無い香りと特有のぬめりが広く愛される山菜の代表格です。
日本では古くから食用とされており、早蕨(さわらび)と言えば春の季語にもなっているほどです。
アクに発癌物質が含まれることと、ビタミンB1分解酵素のアノイリナーゼが含まれることで敬遠されることもありますが、ほとんどがあく抜きして食べられることで発癌物質も除かれ、その際の加熱で酵素のアノイリナーゼも失活(力を失うこと)してしまうので、毎日大量に食べ続けるということでなければ問題はないでしょう。
わらびは山菜ではありますが、現在では栽培も盛んで簡単なあく抜きをするだけで手軽に春の味覚を味わうことができます。嬉しいような、さみしいような・・・人間ってわがままですね。
わらびは独特の形から中国では拳菜(けんさい)と呼ばれています。根はでんぷん粉として利用され、蕨餅(わらびもち)などにされますが、市販の蕨餅はほとんどが小麦粉から作られているコピー商品です。わらびはおろし生姜入りの酢の物がおいしいが、和え物・天ぷら・味噌漬けや麹漬け・牛肉との柳川風・汁の実・他の食材と煮物にしてもおいしいものです。