真っ白で滋味豊かな「ゆり根」は薬効もたっぷり
ゆり根とはゆりの根っこ、その名の通りあの美しい百合の花の球根です。百合という名の由来も、ゆり根の鱗片(りんぺん)が幾重(いくえ)にも重なり合っているところからついたそうです。
ほんのりした甘味と苦み、ほくほくした食感が持ち味のゆり根ですが、古くにはもっぱら薬用として使われていました。今では苦味の少ない品種を食用として栽培するようになり、その95%が「小鬼ゆり」の球根、残りの5%程が「山ゆり」や「鬼ゆり」です。
見かけによらず高カロリーでビタミン類も少々あります。食べた感じもいも類に似ていますが、加熱によるビタミンCの損失が少ないところも同じです。食用のゆり根の花も美しいのですが、良い球根を採るためにつぼみの時期に摘み取られてしまいます。ちょっとかわいそうですね。