夏の定番おやつ「とうもろこし」は甘いものほど人気者
とうもろこしにはいろいろな品種がありますが、日本ではスイートコーンと言われる甘味種がほとんどで、おやつ感覚で食べられることが多い穀物です。
スイートコーンにはゴールデンコーン・シルバーコーン・バイカラーコーンと三つの系統があり、今のところ主流はバイカラーコーンの「ピーターコーン」と言われる品種です。バイカラーコーンとは黄色と白の親をかけ合わせた一代雑種(F1)で、メンデルの法則どうり、3対1の割合で黄色と白の粒が混じっています。
ゴールデンコーンでは「ピーターコーン」以前に主流だった「ハニーバンタム」が有名ですが、近ごろ新しく「キャンベラコーン」や「味来{みらい}」など、「ピーターコーン」より更に甘い品種が出て、いずれこの品種に市場が席巻されるだろうと言われています。
シルバーコーンは「ハニーバンタム」の白色種。またヤングコーン・ベビーコーンと言われている小さなとうもろこしはスイートコーンの若採りしたのもで、主に二番雌穂が使われているようです。
とにかく日本のともうろこしはどんどん甘いもの甘いものへと移行しているようで、これからも新しい品種が出てくるだろうことが予測されます。外国の人の中にはスイートコーンは甘いばかりで風味が無いとの批判も聞かれますが、果物にしてもトマトなどにしても日本人の甘いものを求める傾向は当分変わりそうもないでしょう。
とうもろこしは今から7000年も前から栽培されてきた歴史の古い作物で、マヤ・アステカの文明を支えてきました。現在でも南米ではトルティーヤやタコスなどの主食として食べられています。日本へは1579年にポルトガル人によって伝えられましたが、本格的な栽培が始まったのは、明治初期にアメリカの品種が北海道に導入されから。これが現在の日本のとうもろこしの元になりました。