花を愛で、実を食す「梅」は日本人の心の友です

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待ちわびた春を私たちにいち早く知らせてくれる梅の花。その実である梅の実は、梅干し・梅酒として日本人の食生活にも深く根づいています。

梅の栄養学的特徴は、有機酸が非常に豊富なことで、なかでもクエン酸の働きが注目されます。疲労回復・殺菌・抗菌効果・鉄分の吸収促進・老化防止・便秘・せき止め・口臭予防・歯痛・水虫などに効果があり、すぐれた薬効を持つ健康食品と言えます。

ただし、青梅の仁(種の中の白い実)には有害物質アミグダリンが含まれ、青酸に変化することがあるので生食は避けましょう。もっとも生の青梅はすっぱ過ぎて食べられませんし、梅酒などの加工品や完熟梅ではその心配はありません。

梅酒用には未熟な青梅を、梅干し用には完熟したものを使いましょう。小梅でももちろん梅酒や梅干しも作れます。俗にカリカリ小梅と言われるものは梅干しではなく梅漬け。つまり梅干しのように土用干しといわれる干す作業はありません。

梅の実の加工品は薬用効果が高いのですが、なかでも「梅肉エキス」が最も効果が高いものです。梅干しの数百倍もの解毒作用があり、細菌性の下痢や腹痛・ニキビや湿疹・アトピーなどのアレルギー体質の改善にも効果があります。「塩梅(あんばい)」を見るという言葉がありますが、これは塩と共に梅酢が重要な調味料であったことを示していると言われています。

効能

食中毒防止・整腸・食欲増進・消化促進・疲労回復・風邪・二日酔い・老化防止・水虫・貧血・口臭・美肌・アトピーなどのアレルギー疾患にも効果があります。

おいしく食べるには

  • 酸が多いので生食には向かない。梅干し・梅漬け・梅びしお・梅ジャム・梅酒・梅羊羹などの原料にされる。
  • 梅干し
  • (梅漬け) 小梅を、干す作業なしで本漬する。
  • (梅酒)青梅1kgを洗い、水気をふき取り、梅・氷砂糖0.8~1kg・ホワイトリカー35°、1.8リットルの順に入れて冷暗所に置き、6ヶ月で出来上がる。
  • (梅びしお)形の崩れた梅干しなどから種を除き、裏ごし器にかけ、砂糖を加えて60°に加熱しながら練り合わせて仕上げる。
  • (梅ジュース)青梅を洗って水気をふき、表面をフォークで刺す。梅の重量の80~100%の砂糖をまぶして冷暗所に一週間置く。その間時々混ぜる。
  • (梅肉エキス)青梅をすりおろし、布に包んでしぼり、陶器またはホーローの鍋で弱火でじっくり黒く水あめ状になるまで煮込む。

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