くるりと巻いて 小さくこごんで「こごみ」は愛らしい「春の山菜」です。
山菜名の「こごみ」としての方が有名ですが植物名は「クサソテツ」。【草蘇鉄】こんな難しい漢字で表されるシダの仲間です。
小さくかがんだような様子から「こごみ」の名が付いたようですが、大きくなると1mほどのソテツの葉に似た草になります。その繊細で美しい姿から庭の下草としても人気があります。
「こごみ」の本来の旬は4月から5月といったところですが、今では栽培ものが年の暮れあたりから店頭に並びます。山菜は野や山から採って来るものでしたが、今では次第に野菜との区別もあいまいになってきたようです。
山菜の中では「こごみ」はアクも少なく食べやすくておいしいと言われています。ほんの少しぬめりがあり、シャキシャキした歯ざわりも口に爽やかです。茹ですぎるとこの食感がだいなしになるので気をつけましょう。
「こごみ」は日本各地で採れる山菜ですが、主要な産地は東北地方。中国からの輸入品も増えています。群生しているので、見つければたくさん摂ることができます。でも来年のために1株に1〜2つは芽を残しましょう。