野菜と豆のいいとこ取り「生のグリンピース」は 旬の時期の短い優れものの食材です。見かけたら使ってね。
「グリンピース」は「えんどう豆」の未熟な豆を食べる品種で、野菜類ではありますが豆類としての栄養学的な特長も備えており、双方のいいとこ取りのような食材です。
「えんどう豆」の歴史は古く、豆類の中では「最古の豆」とも言われています。初めは乾燥させた豆を穀物として利用していました。13世紀に入り「さやえんどう」用の品種が分化し、未熟な豆を食用とする「グリンピース」が出現したのは16世紀になってからです。
現在栽培されている「グリンピース」の品種は「しまみどり」「ウスイ」「さつま」「グリントップ」「アラスカ」などですが、冷凍品やべビーフードの缶詰などには甘味の強いシュガーピース類が使われているようです。「シュガーピース」は「砂糖ざや」とも呼ばれ、さやも食べられますが、「グリンピース」はさやが硬く、さやを食用にすることはありません。
冷凍品や缶詰などはもちろん1年中出回っていますが、「生のグリンピース」は春から夏にかけてのほんの短い間しか出回りません。味や栄養も生の方が優れており、缶詰のグリンピースが苦手でも、生のピースにはトライしてみる価値があります。
グリンピースの主成分はたんぱく質と糖類。たんぱく質には脳の働きを活性化するアミノ酸の「リジン」が多く含まれています。食物繊維の含有量は豆類中最高で、便秘に有効です。ビタミンA・B1・B2・C・鉄・カリウムも豊富です。