赤ずいき

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色鮮やかな『加賀野菜』「赤ズイキ」の酢の物はシャキシャキおいしく 血液もきれいにしてくれます

八ツ頭、里芋、唐芋などの食用になる葉柄で、特有の歯ごたえが特徴。
乾煎りしたりさっと茹でて三杯酢に浸けると、色も美しくシャキシャキしたおいしい酢の物になる。ほかに、肉や練り製品などとの炊き合わせもお勧め。

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ズイキは里芋の茎の部分に当たります。里芋にはいろいろな種類がありますが大きく分けると食用になる部分の違いから四つに分けられます。

小芋専用品種:土垂、石川小芋等
親芋専用品種:たけのこ芋(別名京芋)、えび芋等
親子兼用品種:八ツ頭(親芋と小芋が分裂せず、結合した形状)、赤芽、唐の芋、セベレス等
葉柄専用品種:ハスイモ

加賀野菜の「赤ズイキ」は八ツ頭や唐の芋、赤芽芋などの葉柄部分に当たります。青ズイキともいわれるハスイモは、芋の部分は食用になりませんが、ズイキ自体はアクが少なく軟らかです。ただしハスイモ以外の青ズイキはアクが強くて食用に向きません。

赤ズイキを軟白栽培(日光に当てずに栽培するモヤシ栽培のこと)したものが、白だつまたは白ダーツと呼ばれるもの。また、唐の芋の若い芽を軟白栽培したものが芽芋です。

里芋はインドおよびその周辺が原産とされ、日本には縄文時代中期、あるいは弥生時代の初期に伝来したものといわれています。加賀野菜としての「赤ズイキ」がいつごろから当地で栽培されていたのかはっきりとはしませんが、藩政時代より前であったと言われています。加賀野菜として認定されたのは2002年。古株の作物の割には認定は遅かったのですね。

現在の主要な産地は金沢市の花園地区や三馬地区です。

ズイキはアクの強い素材です。まず皮をむき、しばらく水にさらすと良いでしょう。その後は茹でて酢の物や和え物にしたり煮物にしてください。我が家では皮をむいて斜め切りにしたズイキを鍋で乾煎りし、三杯酢に漬けて食べるのが人気です。

旬の時期

7月上旬~9月下旬

主な産地

花園山間地

おいしい栄養

『加賀野菜』「赤ズイキ」の成分値は食品成分表の「ズイキ」の成分値と若干のズレがあります。

  赤ズイキ ズイキ
炭水化物(g) 2.8 4.1
カルシウム(mg) 41.6 80
リン(mg) 35.5 13
鉄(mg) 8.3 0.1
ナトリウム(mg) 88.7 1
カリウム(mg) 543.3 390
  • 低カロリーでカリウム、鉄分、食物繊維に富んでいます。がん予防、高血圧、貧血、肥満、高脂血症などの生活習慣病への予防効果が期待できます。ただ普通のズイキに比べてナトリウムやリンの値が大きいのが気になります。
  • 赤ズイキの赤い色はアントシアニンによるもの。アントシアニンは視神経の働きを支えるロドプシンの再合成を促して、疲れ目を改善し、視力を向上させます。靭帯や腱を強くしたり、活性酸素の生成を抑制して血液をきれいにする作用もあります。
  • 赤ズイキはもだえを治し、下痢を止めると言われており、煎じて服用します。

名前の由来

  • ズイキの名の由来は、芋の中心から出た茎ということで「髄茎(ずいき)」と呼ばれたという説と、南北朝時代の臨済宗の僧「夢窓国師漱石(むそうこくしそうせき)」の詩「いもの葉に置く白露のたまらぬはこれや随喜の涙なるらん」から取られたという説があります(この僧が室町時代の人物であると記載している本もある)。
  • ちなみに芋は、かつてウモと呼ばれていました。地中に埋まっている意味の「埋もれる」が由来だということです。そのウモが転じてイモになったといわれています。

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