つい先日のこと。
店を早仕舞いして手取川醸造元・吉田酒造店さんで年に一度の『吉田蔵の会』の[蔵見学][試飲会][懇親会]に姉と二人で行ってきました。
懇親会の会場は去年と同じ、懐石料理のお店『鈴おき』さんでした。会場が『鈴おき』さんだと一気に出席者が増えるのだと蔵元さんがおっしゃってました。お料理はどれもため息が出るほど美しく美味しいですもの、納得です。
そんなお料理を腹いっぱいに堪能出来て、さらに吉田酒造店さんの超高価なお酒からレギュラー酒までほぼ全種類飲み放題状態のこの会では、毎回調子に乗って飲み過ぎて翌日後悔するのがパターン化しております。この日も飲んで飲まされ超ご機嫌のうちにお開きとなりました。
帰りは柿市から一番近い酒販店さんに便乗して代行で帰るのがここ数年のお決りになっています。
翌朝出勤した私に母が「タクシー代は会社が負担するからいくらかかったのか?」
と聞いてきました。
代行は柿市付近まででストップ。そこからは歩いたんで大丈夫、タクシーには乗っていません。
「ベロベロに酔っぱらって歩いたん?あんたのウチまで結構な距離あるがいね、あっぶない」
そうです。これが、私の酔った時に入るおかしなスイッチの一つです。
素面なら絶対に御免な距離を淡々と歩きます。こんな人いません?
結構前の話ですが、3F食堂で身内の誕生会をやっているときに別場所で飲んでいた数人の社員がなだれ込んできたことがあります。酔っ払った社長が「飲んでけ、飲んでけ」などど言うもんでこの飛び入りたち、結構飲んで暴れるだけ暴れて嵐のように去っていったのですが、そのうちの一人が何故かずーっとドブ(側溝)を歩いて帰ったという逸話があります。私の家までが歩いて約1時間とすると、彼の家はさらにそこから山手に向かって30分はかかる距離です。
帰ったはずの彼がドブ(側溝)の中を歩いている姿を私はタクシーの中から目撃しています。
(あれって一体何をしとるかいな???)
で、休み明けに聞いたのです。
「ねえ、一昨日ドブん中歩いてなかった? 何か落としたん?」
「なんか知らんけどドブしか歩いて行かん気がして。おかげで手も足も傷だらけや」
「ダラや~、どんだけ歩くげんて~」
腹を抱えて笑い飛ばした私ですが、酔っ払いとはこのように真剣にダラ(アホ)なことをやりとげようとする生き物です。
さて、吉田酒造店さんからの帰り道の話に戻ります。
スタコラ歩いて自宅近くのコンビニまでようやくたどり着いた私です。あれだけたらふく食ったにもかかわらず、どうしても[角煮まん]が食いたくなった私は、さらにそれに追加で明日の朝食用にと[納豆巻き]を、そしてもしかして起きて待っているかもしれないダンナのご機嫌伺い用に[ソフトクリーム]を二つ買って残り僅かな距離を歩き始めました。
[角煮まん]をむさぼりながら自宅に着くと鍵を探すのが邪魔くさくなった私はピンポンを鳴らしてダンナの安眠を妨害したようです。安眠を妨害されてブリるダンナに
「ソフトクリーム買うてきたよ」などと優し~く語り掛けましたが当然カチ無視です。
翌朝、昨日買った[納豆巻き]を食べようと探して発見したのは、、、上着のポケットにねじ込まれたねちゃねちゃのセロファン。
「おいおい、これも食うたんか( ゚Д゚)」
[納豆巻き]まで平らげてしまった自分の酔っ払いぶりにほとほと呆れました。二個目の酔っ払いスイッチは、止まることのない食い気のようです。おとろしゃ、おとろしゃ