【酒の失敗談・どちどちになってかやる】

「兼六園の雪吊りに雪がのっかった景色が見たかった」

雪のない金沢を見て残念がる観光の方、そのお気持ちは分かります

...が、住んでみればわかる、雪と格闘する辛さです

このまますんなり春になるとは思えませんでしたが、二月を目前にやっぱり降り始めました

何事もほどほどがちょうど良いので、どうかほどほどにと祈ります

さて、一月に引き続き今月も『新 酒』のご紹介です

今の時期だけしか並ばない『しぼりたて新酒』を存分にお楽しみください!!

【酒の失敗談・どちどちになってかやる】

新年早々、超おいしいネタをゲットしました。

が、しかし、うかつにも失敗した本人を前に「なんや~、そんなおいしいネタあるなら失敗談にいただこう」と口走ったため、速攻でNG宣告を受けてしまいました。弊社の名前を言ってはいけないあの人が、どちどちになってかやって(ベロベロに酔っぱらってひっくり返って)ろっ骨を二本折っただけなんですけどね。ヒヒヒ

石川の方言で「ひっくりかえる」ことを「かやる」と言います。と、申しましても今どきの若者は「かやる」なんて言葉は使いません。ついでにケンミンショーでよく道路が凍ってツルツルになっている状態を石川県民が「きんかんなまなま」と言うと放映してしますが、それ、リアルタイムで一度も聞いたことのない石川の死語で、完全にでっち上げです。

さて、

酔っぱらいが「かやる」という失敗はよくある話です。なので思い出されることはいくつもあるのですが、今回は姉がやらかした話です。

姉はとにかく運動が出来ません。運動音痴というレベルのはるか上をいく人です。本人曰く、小学校の体育の通知簿は5段階の「1」。本当は「0」とでも書きたかっただろう担任が、「0」がないから「1」の横にでっかい「✖」まで付けてくれたそうです。そんな姉ですから咄嗟に何かを回避することなど到底出来るはずがありません。

その日は親戚が本社3Fに集まって宴会が始まっていました。ウチの一族、楽しい時でも悲しい時でも全力で酒を飲みます。ほどほどとかはない一族なので、毎回片付けする者がしびれを切らすまで宴は続きます。

酔っぱらうと次々人の肩をもみ始めるというおかしな癖がある姉です。全員の肩をもんで「このコリが最強だ」などと確認して回るのですが、その日はそのために席を立ったのではなかったはずです。多分自分が作ったご馳走をカウンターに取りに行って戻った時のことだったと思います。

どっす~~~ん

床に鈍い音が響き渡りました。

かやった姉がダンゴムシのように丸まって強打した尾骶骨の痛さに悶絶しています。椅子があると信じて疑わなかったその場所に椅子は存在しなかった。

哀れなり、我が姉よ。

ほんの少しの注意力と運動神経を持ち合わせていたならこうはなっていなかっただろうに。

これ、大爆笑となって当然のありさまでしたが、全員が結構酔っぱらっていたため、

「お~いお前、大丈夫か~、何やってんだ~、ケツが真っ二つに割れたんじゃないのか~」

と、小バカにされた挙句小さな笑いが起こっただけでした。

酒を飲めない唯一正気の叔母だけが駆け寄って、不幸を笑う我々の隣で姉を心底心配していたことが印象的です。

さて、さて、皆様、

たくさんお酒を飲む時は「かやって」怪我などしないよう、十分にお気をつけ下さいませ。どうか酒を悪者扱いしないで下さいね。たくさん飲んだあなたが悪いだけですから。