柿市こぼれ話


平成28年5月某日、突然夏のように暑くなり早くも夏バテの気配におびえる今日この頃、金沢でもらしからぬ好天に恵まれています。

さて、今回は先日月に一度の休日で寝ている部屋に他人が踏み込むという実に気まず~い出来事から思い出された過去のお話にしようかと思っております。

題して【血の池地獄はいい湯加減】としておきましょう。

実は朝の早よからにぎやかしい柿市社員のたてる騒音と、何度言っても出入り口を荷物で塞ぐ社員の無遠慮に耐えられなくなり、自室を捨て、亡き父の居室だった自社ビル5階の自宅部分に寝起きするようになってからもう何年もの時が経ちました。

ですがやはり借り物の部屋ですから心休まる自分の部屋とはいかないのです。そんな部屋で朝方まで読書にいそしんだ挙句休日午前中のダラダラ寝を楽しんでいた時誰かが入ってきたようでした。

私自身は眠っていたので出ていくドアの音で目が覚めたのですが、開けて入ってきた方もさぞかし驚いたことでしょう。今回はエアコンのメンテナンスの人たちだったようです。何か謝罪のような言葉を残して去って行く音で嫌な目覚めを迎えたときにふと思い出しました。以前にもこんなことがあったと・・・

生まれ育ったこの会社で働き始める前、医師会の検査センターで働いていたころ休日の午前中まだ早い時間に父が誰かを連れてまかない婦の居室に入ってきたことがありました。何のためだったかは覚えていませんが悪びれもせず部屋の中でおっさん2人が何かを話していました。布団の中にうずくまる私を全く無視して・・・

多分20代前半の頃だったと思います。

オーイおやじ、それっておかしくないか?普通遠慮するだろう?

おやじの暴走はそればかりではありません。私がまだ高校生だった頃夏の合宿で高校内に泊まり込みで数日過ごしていた時にあの方は差し入れを持ってきてくれたのです。乗り着けた車は今柿マと呼ばれている柿市マシーン、つまり会社の軽トラックです。

多分冷えたスイカか何かを持ってきてくれたのだと思うのですが、父のいでたちが高校生の娘には耐えがたきものでした。シャツとステテコ&ちびた下駄です。

見たとたんちびまる子ちゃんのザーンみたく一瞬顔が引きつったと思います。ですがそこでおとなしく傷ついたところを見せられるほど素直な人間ではなかったので、父の恰好にドン引きしている部活仲間に言ってみました。
「あれっ、家のお父さん今日はおめかしして来たわ。いつもならパンツ一丁なんやけどね。」

殴ったり怒鳴ったりのザ昭和のおやじだった父でもさすがにパンツ一丁ということもなかったのですが、何か言っておかないとこんなおやじと暮らす不幸に負けちゃってる人的な見方をされるのが口惜しくて、とりあえずそんなことなど言ってみた高校生の頃の私です。

その頃はまだ当社で働く人も少なく10人前後だったように思います。家族のように食べたり働いたりを一緒にしていたころ、その辺りまでは一人一人の名前も分かっていたのですが、自分が検査センターで働き始めたころには社員の数も増え、人の出入りもあって今働いている人の名前さえも分からなくなっていました。

そんな他人の中で暮らすのは思う以上に大変です。(-_-;)

一番困るのはトイレでした。自宅部分は二階にあったのですが、トイレは一階にしかなく、当然社員と共用です。しかもそのトイレがしっかりと鍵のかからない有様だったのでとにかく心穏やかに過ごせぬ休日の朝でした。

特に午前中も遅い時間まで寝ていた挙句に我慢しきれなくなって寝起きのボサ頭のままネズミのように周りを伺いトイレへ走った挙句社員と遭遇した時などは、こんな家に生まれた自分の運命を呪ったものです。

そんな自分が今会社の中でほとんど痛痒を感じることもなく暮しています。変われば変わるものですが、地獄の血の海にも浸かり慣れればくつろげるといったところでしょうか?

この血の池地獄最近結構いい湯加減です。


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