柿市こぼれ話


平成28年4月某日、九州での手ひどい震災の後降り始めた無情の雨の雨音を聞きながら心ふさいでいます。でも頑張って笑える話を書こうと思っています。

そんな時にはムッチャクチャな当社の過去の社員の話が良さそうな気がします。とにかくあり得ん人々が当社をすり抜けていきました。いや、まだ現在すり抜けていない方々もかなりなものです。

ですが差し障りがあると困るのでとりあえず過去の社員の話にしておきましょう。題して【あり得ん人々】です。

そうですね、まずはお口汚しに女子社員から行きましょうか?

1、見とれる女
少し変わった服装が好みらしい女子社員が当社で働き始めました。一番変わっていると思ったのはつば広の帽子です。いえ、帽子がおかしいというよりリゾート地でもないのに毎日そんな帽子かぶってくるかなと思ったまでです。

配属先は籠盛り部、柿市商店の中でも選りすぐりの変わった人たちがなぜか入社してくる不運な部署です。

一番困ったのは出勤してしばらくすると3階の更衣室に戻ってきて大きな姿見の鏡の前で何やらポーズを作り自分を見ているようなのです。つば広の帽子もかぶってです。私も3階の厨房で働いているのでその姿が遠目に見えます。

本来なら
「何をしているの?仕事はどうしたの?」と注意して籠盛り部に返すため注意をしなければならないのですが、何やら薄っすらとビビってしまい毎回気づいていながらも注意せずに済ましていました。

小一時間もそうやって自分に見とれる如く鏡の前に立ち続けている彼女を籠盛り部のベテラン社員が毎回呼び戻しに来ました。結局早々に辞めたのだと思うのですが鏡の前に立つ姿のインパクトがあり過ぎて他の部分は忘れてしまいました。

念のために書き添えておくと見とれるほどの容貌でもなく服や帽子のチョイスもどちらかと言えばNGでした。

2、食べる女
これはまださほど古い話でもありません。またしても籠盛り部に入社してきた小柄な彼女は驚くほどおかずを食べる人でした。太ってもいないし本当に小柄な人です。

一番驚いたのはお昼御飯がオムライスだった時です。当社のお昼御飯は今現在40人弱の人たちが食べています。彼女が居たころはまだ35人くらいだったかもしれません。老若男女入り乱れての35人ですからたくさん食べる人も居れば小食の人も居ます。

ですからオムライスは小人が食べるのか?というような小振りの物からどこの巨人が食うのか?といぶかる大皿一杯に焼かれたオムライスまで様々あります。その中でも特に大きなもの、長さが30cm近くあるオムライスを彼女が持って行ったのです。

えっ?そりゃないやろう?未だかって一番でかいオムライスを持って行った女子社員はいませんでした。『多分一番前にあったから取ったんだろうな。食べ残してくるだろうけど仕方がないか・・・』とあきらめていた私に義妹が聞くのです。
「あれっ、一番でっかいの誰が食べたの?」食べてる中ですが男性社員から離れたテーブルで食べていたので彼女が食べているとは気づかなかったようです。

まあ、一番大きなオムライスを誰が食べるかは毎回ちょっとした興味を持って詮索されるほどのことだったのですが・・・

声には出さずオムライスを食べ続けている彼女の方を指し示すと義妹は一瞬フリーズしていました。・・・だよねぇ。

結局私の心配は杞憂に終わり、米粒1つなく食べきられた大皿が帰ってきました。御見それしました。 

結局彼女もお昼御飯を食べすぎて食後仕事中でもしょっちゅう寝てしまうという失態続きで辞めていきました。

3、装う男
当社の歴史の中でもかなりの変わり種、モーニング娘の追っかけでオタク感満載のある社員は世の常識からド外れた人でした。

とにかく酒が好きで呼気はいつも独特の匂いがしていました。手もフルフルと震えていましたから結構重症の酒好きです。

その彼がある日スカートをはいてやってきたというのです。しかもメイクまでして・・・ピアスくらいはやっている社員もいますがさすがにつけまつ毛にスカート姿の男子社員は当社始まって以来です。

「誰も俺のセンスを分かってくれない。」と言った顔を先輩社員にふざけるなと殴りつけられスカートもメイクもこの会社ではダメなのだと思い知らされたようです。殴らなくても口で言えば良いと私は思いますが古い男たちには耐えきれん姿だったようです。

まあ、そんな姿で当社の商品を配達されても少し困ってしまうので趣味の世界は休日だけにしてもらった方が良かったですか・・・

あまりにも他の社員とトラブル続きだったので辞めてもらったようですが、それでも当社が恋しいらしく辞めた後も何度も訪ねてきました。来るたびピアスの数が増え、しまいにはどこか別の国の人のようになっていました。

最近顔を見ていないので薄っすら心配しています。

4、留置場男
この社員はまだ若い男の人でした。この話前にも書いたことがあるのですがはるか昔のことなので数年ぶりにご披露します。

ある日の午前中無断欠勤をしていた社員から電話が入りました。
「済みません、今留置場に居ます。喧嘩してしまって入れられているので会社に行けません。」

おお~!!社員の中にどよめきが起こりました。無茶苦茶な会社柿市商店の歴史の中でも留置場からの電話は初めてです。『それは来られないだろう、そうだよね』という話になっていたのですがモノホンで留置場に親和性の高い社員が
「留置場から電話することは出来ん。」と言い放ったので留置場男のウソはあえなくばれてしまったのでした。

他にも結構バレバレのウソをつくことが多く、結局辞めていきました。

5、元祖箱男
この社員は凄かった。何しろこの柿市こぼれ話の記念すべき第一回を飾った人なのです。エピソードはいろいろあるので少し紹介します。
まず異常に発泡スチロールの箱に執着していました。配達用の軽トラックの中にギッチギチに箱を詰めほぼ隙間すらなくなっていました。

この箱に自分の担当の店に届ける品物を詰めて持って行くのです。

ある日配達を頼まれて
「荷物がいっぱいで車に積めないから他の人に行ってもらってくれ。」と言ったらしいです。

それを聞いた当社社長がキレました。
「何やこの箱、こんなもん捨ててしまえ!!」
彼の車から徹底的に発泡の箱が叩き出されました。コレクションされていた発泡スチロールの空箱が宙を舞います。めったに見せないキレッキレの閻魔大社長は鬼の形相です。以前は叩き出した箱の数を控え目に20個以上と書きましたが本当はもっとありました。(多分30個以上はあったと思います)

でもそんなことの有った数日後に近所の店で発砲の箱を貰っている彼の姿を見てしまった私です。

定年も間近に迫ったある年、『今後のことをじっくり考えてみたい』と自ら辞めていきました。あと数年で定年なんだから考えるのはその後でも良いのではないかと思いましたが本人は納得しなかったようです。今も昔も意味不明な人です。

大好きなガムテープで壊れたズボンのチャック代わりに前ばりして働いていた姿が目に浮かびます。

先日久々にお見かけしましたが、当社で働いていた時よりさらに個性的な装いで圧倒されました。さすがです。黄色い上下のレインウエアになぜか水色のゴミ袋を持って本屋さんのレジの前でごねている姿を見て声をかけるのを取りやめたわたくしです。

こんな風に数々の人材をはぐくみ、放出してきた当社ですが今現在の在庫もかなりです。残念なのはあまりにもひど過ぎてご紹介できないことが多々あることでしょうか。

いずれ時効になればご披露する日も来るかもしれません。しばしお待ちください。


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