柿市こぼれ話


平成26年11月某日、もうすぐ12月です。暮れですよ暮れ・・・商売をしている家にとって暮れは特別なシーズンです。忙しさ、焦り、疲労、などのドンジャラコンを引き連れて正月目指して突き進まなければならない勝負の月です。

その12月が始まるのかと思うと思わず気持ちもブルー入ってきます。(――゛)

さてそんなこんなの今日この頃、今月のこぼれ話は当社の松茸ご飯の話にしようと思います。題して【狂ったレシピ】です。

当社ホームページにリンクした『まかない婦のお勝手ブログ』を読んでくださっている方には『ああ、あの話題か。』と簡単にばれてしまうのですが今年こそ本当に呆れてしまったのでわたくしの話をお聞きください。

当社では従業員食堂で年に2~3回松茸ご飯の日が有ります。従食で松茸ご飯ということだけでもちょっと贅沢だと思うのですが、当社の松茸ご飯はちょっと贅沢どころの話ではありません。

基本のレシピは米一升に対し松茸1kgということになっていました。・・・数年前までは・・・

松茸ご飯作りは実は結構大変なのです。松茸をご飯に炊き込むと松茸の味が薄くなり、せっかくの松茸の存在感まで薄くなってしまうので当社では煮物のように松茸を煮て、その煮汁でご飯を炊きます。また、この松茸は分厚く切らねば意味がありません。煮てペラペラになったのでは存在感など吹っ飛んでしまいます。そして、ご飯を炊くとき煮汁が熱いとあまり良くないので、煮た松茸を汁と松茸に分けるところまでは前日にやっておかねばなりません。ここで1日使います。

翌日煮汁でご飯を炊くわけですが、松茸ご飯の日は大体米5升ほど炊くのです。3升のガス釜で炊ければ良いのですが、このガス釜が年代物なのでわずかな温度変化にも敏感になっており、炊きあがる前に火が止ってしまいます。砂糖や醤油などが入るため焦げ付きやすさが微妙に温度を上げているのかもしれません。

炊きあがる前に火が止るとご飯はメッコと呼ばれる芯の残ったご飯になりせっかくの松茸ご飯が台無しになります。仕方がないので一升炊きのガス釜1つと電気炊飯ジャー2つで5回に分けてご飯を炊いています。炊きあがったご飯に松茸と千切りにして酢に浸しておいた生姜を絞り混ぜ込んで、塩で味を調えます。ここが本番の1日です。いつもは35人程度の喫食者数ですが、この日は40人ほどの人が食べます。200円持ったお客様が毎回数人混ざっています。松茸ご飯は食べ放題なので社員の中にはどでかい茶碗で山盛り4杯食べる猛者が数人居ます。食べっぷりが凄すぎて怖いほどです。

3日目は前日の昼ご飯に松茸ご飯を食べられなかった従業員たちと、中央市場で当社松茸の仕入れを助けてくださる数人の方に松茸ご飯をおにぎりにして渡します。従業員が大体13人前後、市場関係の方は4人ほどでしょうか?

ですからおよそ3日間忙しい思いをしなければなりません。(@_@;)普段のおかず作りプラスアルファの仕事がこの松茸ご飯ですからその忙しさたるや・・・

ですが松茸ご飯を炊く工程で洗ったり切ったりもまた大変な仕事です。ギッチリ2時間はかかるでしょう。数年前までは社長と2人でやっていたのですがここ数年この工程を社長が1人で引き受けています。私としてはありがたいですがなぜかな?とちょっとだけ思っていました。

そしてその理由がついに先日明らかになったのです。昔は大鍋に1杯炊いていた松茸がいつの間にか大鍋2杯になっていました。せめて炊き上がったら嵩が減って1杯になるのかとも思っていたのですがそんな様子もありません。『おかしいな?最近の松茸は煮ても嵩が減らないのだろうか?』韓国、中国、アメリカ、カナダと国際色豊かな松茸が相手なのでそんな風に思っていました。

ところが炊きあがったご飯に松茸を混ぜ込んでいく段になり、どうしても松茸が多すぎると気付かざるを得ませんでした。
私「ねえ、松茸ちょっと多すぎるんじゃない?」
社「えっ?そうかなあ?この前よりちょっと多くしただけやけど・・・」

ちょっと多くした松茸はいつの間にか基本のレシピの2倍になり、5升の米に対し10kgの松茸が投入されていたのです。\(◎o◎)/!

それというのも松茸ご飯の日に招待したお客様や知り合いに「あんたんとこの松茸ご飯は凄いねー!!」と言われたい。ただそれだけのために私に内緒で数年かけてじりじりと松茸の量を増やしていたのです。道理で洗ったり切ったりの現場に私を入れなかったはずだよ。

それにしても10kgとは・・・つまり1.5kgの米に対して松茸は2kg入っているということになります。狂ったレシピ、狂った馬鹿社長です。 <(`^´)>

今年はもう松茸の時期は終わってしまいました。ちょっと残念な気もしますがまた来年狂ったレシピでみんなに喜んでもらえたらそれもまた嬉しいことです。

社員たちも喜んでいるので馬鹿社長は当分放し飼いにしておくことにします。チッ、しょうがねえなっ!!


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