柿市こぼれ話


大変なことになりましたね。まず最初に今回の地震で被災された方々に心からお見舞いを申し上げます。毎日テレビやラジオから流れ出る情報に心が痛みます。自分に何かできることはないかと思い、節電して電気を送ろうと会社ぐるみで取り組みましたが、ほとんど無理だということが分かり、がっかりしてしまいました。何も出来ないのかと情けなくなります。

金沢は申し訳ないほどに平和です。それでも周りでは買占めに走る人たちがちらほら見られます。不安感が人に理不尽な行動を起こさせるのでしょうね。ですが、他の地域に比べるとまだまだ物は残っています。買い占めている人たちも、自分のためと言うよりは多分東日本のどこかの親戚のために買っているようです。

私も何十人もの社員の食を任されている身ですから、いろいろなものが品薄になることは分かっていますが、絶対に買いだめはしないと心に決めています。物がなくなっても社員達を飢えさせるようなことにはならないと思いますし、値上がりしたらそのお金を払いましょう。物がなければあるもので工夫するまでです。私たちそのくらいのリスクは引き受けられますよね。

さて、いつもおかしな話題を取り上げてきた『柿市こぼれ話』ですが、さすがに何も見つからないので、以前自分の身内に送った社長ネタをご披露することにいたします。


【素麺ないがいや!!】

当社柿市商店の社長はちょっと太っています。いえ、ちょっと以上に…、なぜだか最近特に食べ物に強い執着を見せるようになって来ました。なかでも麺類には目がありません。可愛そうなことに自分の家ではあまり食べさせてもらえないようです。社長夫人に言わせると
「太るから食べさせない。」のだそうです。どうせもう太っているのだから良いような気もするのですが、彼女は譲りません。社長は意地悪をされていると感じているようです。

ある日のお昼ご飯。副菜が『ナス素麺』と『菜っ葉と薄あげの煮物』の2本立てでした。社長は朝ごはんのときに私が作っているのを見ていたので、気持ちはナス素麺に大きく傾いていたのでしょう。菜っ葉の煮物も好きですが、麺と菜っ葉では彼の中のランク付けでは大きく差の付く問題外の勝負です。

ところが、当社従業員食堂では『早い者勝ち』という鉄の掟があります。早く来た人ほど得をするので、私もどうかとは思っているのですが、とにかくほとんどが早い者勝ち状態です。最後の最後、社長ともう1人の社員の2人だけになり、タッチの差で某社員が素麺、社長が菜っ葉になってしまいました。社長は食堂をキョロキョロ見回して
「素麺無いがいや!!(素麺無いじゃないか)」と口を尖らせ抗議します。社長夫人が言います
「売り切れや。先の人が食べてしもうた。」社長の怒りのボルテージが上がります。顔に『わしは社長やぞ。それにわしが麺好きなん知っとって、何で残しといてくれんがや?』と書いてあります。後ろを振り返ると某社員が最後の素麺を旨そうに食べています。社長の目が怒りに燃えています。『憎し…』目に薄っすらと涙が見えたような気がします。

憎む理由は他にもありました。当社では休日の昼ごはんには麺類を出すことになっています。前の日が休日だったので、今日の朝ごはんには前日の残りの蕎麦が食べられると思って、社長は楽しみにしていたのです。ところが前の日最後にやって来た同じ社員が、蕎麦を3杯も食べたのでほとんど残っていなかったのです。そのことが今朝の社長を軽く苛立たせていました。『ワシの麺を食べたアイツが憎い』&『イッコも雅美もみ〜んな憎い…』ちなみにイッコは社長の嫁の名、雅美は社長の姉である私です。彼はその後もプンプンになってご飯を食べていましたが、菜っ葉の煮物は置き去りにされたままでした。
「菜っ葉食べんがか?」イッコが聞くと
「要らん!」と一声吼えて、そそくさと食事を終え去っていきました。大人気ない50男です。


【若頭…?】

こんな大震災の折ですが、当社の中堅社員が結婚しました。新婚旅行から帰ってきて、新妻を連れて挨拶に来たのですが、どう見ても八百屋の社員には見えません。どっかの組の若頭か…? ってな感じなのです。彼のなかの美意識ではその格好が good なのでしょう。似合わないというわけではないのです、むしろ似合いすぎているところに問題があります。

つれている新妻はきちんと和服を着て挨拶をしていました。あまりにもまともな方で、なにやら痛々しく感じられました。まるで騙されて連れてこられたお嬢さんです。大丈夫なのかしらあの方達…

そうそう、お土産にチョコレートを頂いたのですが、当社の女子社員に一階に出してみんなで食べてくれと言うと
「秒殺やな。」と言い、クッと笑うと
「うちの社員をなめたらいかん。シロアリ軍団やぞ。」と言い捨てていきました。確かにその通り。でもそのシロアリ軍団って言葉、身内だけでこっそり使っていたはずなのに知っていたんですね。ちょっと驚きました。

さらに今朝聞いた話では、ある社員へのお土産が『サータアンダギー』だったと言うのです。なぜ? それって沖縄のお菓子でしょう? ハワイのお土産がなぜサータアンダギーなの? 渡された社員に聞くと
「オレ新婚旅行沖縄やったし、お土産サータアンダギーやってんわ。もっとましなもん買ってこいって言われたんやけど、どうもその仕返しらしいわ。」
「そんなこと言ってもハワイにサータアンダギーなんか無いやろ?」
「探して買ってきたらしいわ。」

まったく呆れた話です。そんなもの探し回るより、さっさとチョコレートなり買った方が早いでしょう。でもそのユーモアちょっと気に入りました。

ま、我が柿市商店はこんな感じでやっています。全国の皆さん、私のはらから達よ、力を合わせて生きていきましょう。出来る限りサポートします。


追記

今日3月28日、恒例の『水かけ』が行われました。そう、新婚男に冷たい水をぶっ掛けて頭を冷やしてやろうという、あのありがたい決め事です。

今回は写真を撮ってみました。あまり近くに行くとまきぞえになるので、恐る恐るの遠景ですがそれなりに写っていました。もっと暖かな日ならさらに激しいことになるのですが、今朝も店の前が凍てついてツルツルになっていたくらいですから、寒すぎます。

新婚男はビニール袋を頭にかぶったピンクのTシャツと、水中眼鏡に水着で用意万端の若頭です。漬物の汁がかなり臭いました。彼らの頭は冷やされたのでしょうか? 疑問です。


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