柿市こぼれ話


【2セントの男】
 世の中には無計画な人がいるものである。もちろん当社の従業員の中にもそのような方はたくさんいらっしゃる。と、言うか、当社に勤務しているということ自体がすでに無計画なのかもしれない。今回はそんななかの1人の逸話をご披露しよう。

 つい最近彼はハワイへ旅行した。旅行代金は百周年の記念ということでかなり気張った会社の奢りだったのだが、さすがに今回はお小遣いまでは出なかった。とりあえず、ホテル代と交通費だけは大丈夫。しかし、その他の遊興費や食費をどうしよう?ハワイ出発の数日前まで手持ちの金は2万円を切っていた。

 普通の人ならここで誰かに借金するなり、旅行を取りやめるのではないだろうか?彼は違った。レッツゴーパチンコ!!・・・運よく勝って、2万が5万になった。普通の人ならここで「ああ良かった、これで旅行にいける。」となるところだが、彼は違った。レッツゴーパチンコ!!・・・奇跡的にまた勝って、5万が6万になった。旅行の前日のことだ。

 普通の人ならその6万円を持って、ニコニコとハワイ行きの飛行機に乗るところである。しかし、彼は違った。それでは帰って来てからの生活費およびパチンコ代が無くなってしまう可能性が高い。半分の3万円だけ財布に入れてハワイへと飛び立った。この辺りはまずうなずける。その後が問題だった。

 ハワイへ着いたその当日、彼は買い物をした。私は良く知らないがネックレスを買ったということだった。オプショナルツアーの申し込みもして、残った所持金は2セント。2ドルではない2セントですよ。日本のお金に直すと2円もしくは3円です。日本に3万円置いてきた思慮深さは3万円と一緒に置き去りにされてしまったのでしょうか?とにかくこれでは毎日枕元に置くチップさえ出せません。

 さらに問題が持ち上がりました。同室の先輩が貴重品預けの金庫の使用料3ドルのうち1人分の1ドルを払えと強硬に主張したというのです。2セントの金を金庫に入れる必要があるでしょうか?その先輩も訳が分かりません。それに、フロントに預ければただです。ましてや払いたくても彼には2セントしか無いのですから言うだけ無駄でしょう。とにかくそれで二人は初日から大喧嘩になり、もう1人の同室の同僚も巻き込んで限りなくダークな数日を送らなければならなかったようです。
 帰国した彼は「2セントの男」と呼ばれています。また一人当社に伝説の男が誕生したというところでしょうか。ちなみにそのときのハワイ行きの班長さんは私でした。私の胸にもちょっぴりダークな雲がかかっています。


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